【活動報告】2012.5/3(木・祝)-講演とシンポジウム「大人の引きこもり」と第5回「片隅にいる私たちの想造展」

<2012年5月3日―トカネット活動報告>

◆講演とシンポジウム◆

●日時:2012年5月3日(木・祝)/
(1)講演:「引きこもりから社会参加への3つの取り組み」
*講師=NPO法人不登校情報センター理事長・松田武己。
・日程:講演-13:10~13:50。

(2)シンポジウム:「大人の引きこもりの社会参加を考える」
○引きこもり経験があり、何らかの仕事に就いたことがある人:当事者3名。
○藤原宏美:訪問サポート部門・トカネット代表。
○堀口佐知子:テンプル大学ジャパンキャンパス教員。専門は社会人類学(日本)、首都圏の支援団体等で2003年からフィールドワークを行う。

○司会は不登校情報センター代表:松田武己。
・日程:シンポジウム-14:00~16:00。

(3)同時開催:第5回「片隅にいる私たちの想造展」
*出展者=引きこもり等の経験がある当事者(出展料は無料)。
*即売会=作品と作品集などの販売もできます。
・日程:想造展-11:00~18:00。

*終了後、会場で交流や個別相談。

●会場:葛飾区新小岩地区センター3階

(第1会議室、第2会議室。東京都葛飾区新小岩2-17-1)
*JR総武線「新小岩」駅南口徒歩5分。

●参加費:無料(有志のカンパを期待)。参加予約は不要。

●主催・連絡先:NPO法人不登校情報センター
TEL/03-3654-0181

FAX/03-3654-0979

E-mail/open@futoko.co.jp

【活動報告】2012.3/31(土)-第1回・「コミュニケーション・サークル」開催しました。

<2012年3月31日-トカネット・活動報告>

強風と大雨の中、何名の方が来てくれるのか不安でしたが、20代~60代の合計10名の方が参加してくれました。

学生さん、不登校の子どもを持つお母さん、元引きこもり経験者、人生模索中の方などなど。

初回という事で、いくつかのテーマに沿って話を進めていきました。

 

★みなさんにとっての、

〈10年後の自分と、10年後の社会について、どう思いますか。〉

〈信仰とは、何ですか。〉

〈最近思う事は、何ですか。〉

〈幸せと感じる時は、どんな時ですか。〉

 

☆~参加者からの感想~☆

  • 若い学生さん達の活動や価値観が聞けて、とても刺激になりました。彼らの好奇心や冒険心は創造力に満ちていて、とても参考になりました。中国の方のお話も、我々がどう見られどう思われてるか、生で聞けてとても興味深かったです。

子の言い分・親の言い分

30歳以上でひきこもりが長くて社会参加ができない本人、及びそういった状態の子供を持つご家族を対象に「支援」についての話し合いの場を持ちました。

20人くらい集まって下さり、それぞれの立場で様々なな意見や希望や考えが飛び交いました。

 

もちろんお互い他人同志で、子の立場の者と親の立場の者の集まりですが、だんだんそれぞれが自分の親に伝えたかったこと…、解ってもらいたかったこと…。

今、ひきこもっている自分の子供に伝えたいこと…、聞きたいこと…、を自分の子供、自分の親の代わりになって話す場になっていきました。

 

「息子は何で自分の思ってる事を私たちに話してくれないんだろうか?」

「黙っていないで何でも話してほしい、話してくれなければどうしていいのか解らない…」という60代の親たち。

 

「子供の時から何をしても親に否定ばかりされてきた…。」

「親には何を言っても受け入れてもらえなかった、今更話す気にもなれない、また否定される…。」という30代の子たち。

 

「そんなことはない、今ならどんなことでも受け入れる…。」

「だから、黙って何年もひこもっていないで考えていることを全部話してほしい…。」と他人の子に訴える親たち。

 

「言いたい時もあった、叫びたい時もあった、だけど年老いた親にはもう言えない。今、言えば親が壊れてしまうのが分かるから…」と子供。

親の会や、相談会、偉い先生の講演会…、とよい話があればどこにでもでかけて話を聞きに行き、どうしたら社会に出てくれるのだろ?

どうしたら働いてくれるのだろうと何年も何年も動き回り、子供を理解しようとして求め続けている親がいる。

 

子供の状態をどうしても受け入れられなくて、どうしても理解できなくて、けっして認めたくなくて。だから親の会や、講演会や相談会に出向いて学ぶのが怖くて行けない親がいる。

 

前者の親を持つ子供たちは、受け入れてくれようとしている家庭の中にいてなかなかどこにも出て行けない子が多い。

それに対して後者の親を持つ子供たちは、苦しくて受け入れてくれる場を求めてフリースペースなどに結構出てこれる。

 

そうやって出てこれた子供たちと、子供が動かなくて一生懸命学ぼうと動いておられる親たちがひとつの場で、自分の親や自分の子供に直接言えないことを、一生懸命伝えあっている。

 

何ともいえない不思議な状況に胸が詰まる思いでした。

どうしたら学校に行けるのだろう?

毎日寒いですね。

冬の後には必ず暖かい春が来て、町中きれいな桜で満開になることを誰もが知っているけれど。

毎日毎日あまり寒い日が続くと暖かい春が来ることが想像つかなくて、寒いね、寒いね、を繰り返しているのが私たちですよね。

毎年今頃は不登校の本人も家族も不安定な時期です。

季節が春にむかっているからといって本人の内面が充実しているとは限らないのに、世の中的にはいやおう無しに春からの居場所を考えなくてはいけない時…。

そんな感じでしょうか?

何とか新学期を機会に学校に行ってほしい親。今の状態を変えなくては…何とかしなければ…と思いながらも大きな不安と闘っている子供。

中学で不登校だったけど高校に行って新しい居場所を作ろうと思っている子供をたくさん見ています。学校に行けるだろうか?友達ができるだろうか?いやな先生はいないだろうか?…と考えだしたらきりがない。

年末に向かって新しい世界を想像して前向きに考えていたのに、年が明けてカウントダウンになってくるとマイナスのイメージが一つ二つと湧き出てくる。

家庭教師をつけてがんばって勉強してして受験の準備を万全にしてきたのに、ぎりぎりになって願書を出さなかったり、試験を受けに行かなかったり、そんな子供たちも少なくない。

親はがっかり…、本人はほっとする…。

本当のところはまだ、学校へ行く自信がないのかもしれません。

最近、ある行政機関の方にどうしたら不登校の子供を学校に繋げられるのでしょう?と聞かれました。

学校も社会です。勉強して合格しても、それだけではないのでしょう。

毎日学校まで行くエネルギーがいります。人に対する安心感や、人との距離感、自分の気持ちを表現する力、そういった諸々の人間関係をつくる力や、物事に対応する力、そういったものをすべて含めた社会参加をする力…そういうものが必要になってきます。

人は誰でも楽しいところへは行きたいけれど、居心地の悪い疲れる所へは行きたくないですよね。

じゃあどうすれば、春までにその力が身につくのでしょうか?と聞かれますが、春までにはともかくとして

私たちは長年メンタルフレンドという形で同世代体験を重ねる取り組みをしてきました。時間をかけてゆっくり体験の中で培っていく力だと思っています。

「どうしたら学校へ行けるんだろう」はだれもが知りたい究極のテーマです.

いきなり大きなテーマですが、今度みんなで話し合う場を作って若者たちと考えてみようと思います。

皆様はどう思われますか?

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