学び方・働き方・生き方を選択する時代

私の記憶がまちがってなければ、15年から20年程前に「起業ブーム」というのがありました。

リクルートの「アントレ」という雑誌は、当時小さな起業から大きな起業まで、起業を目指す人たちの個人情報で満載でした。

まだ、パソコンが個人にはさほど普及していなくて、すべての人がインターネットでつながる時代ではありませんでした。

もちろん携帯も、スマホも持っていません。

個人情報保護法などという法律も存在しません。

日本中の、社長になりたい人たちが、ありとあらゆるアイデアを「アントレ」に投稿して、人・物・金を集める手段としていました。

当時企業をしたい、脱サラして社長になりたいと強く願った人たちは、おそらく、社長になって人に使われたくないとか、お金をたくさん稼ぎたいとか、そういったモチベーションで頑張ったのだと思います。

その強い思いで、夢を叶えた人もたくさんいたのではないでしょうか。

そんな時代を確かに見てきたけれど…。

最近、あの頃とはちょっとちがって、好きなことを仕事にして、「仕事起こし」をしてしまう。そんな人が増えてきました。

あの頃と違うのは、社長になりたいとか、お金を稼ぎたいとか、人に使われたくないとか、そういった思いよりも、純粋に「好きなこと、本当にやりたいことをして生きていきたい。」という思いが強いことでしょうか。

たとえ収入面で大変でも、まずは心を満たしたい…。そんな感じの生き方です。

気がつけば、時代がいくつも通り過ぎて、人々の求める幸せの価値観が、幾通りにもなってきました。

もっともっと「学び方・働き方・生き方」を自由に選択してもいい、そんな時代になるために、そんな風に生きている人たちの話を聞いたり、ひとりひとりが、本当にほしいものは何なのかを考える時間をもったり、新しい価値観についてみんなで話し合ったり…。

そんな場を作ることが、今私が一番やりたいことです。

みなさま、ぜひ参加してくださいね。

好きな言葉は「never give up」でした。

「半沢直樹」にはまった。

視聴率が半端じゃなかったらしい。そんなにも、たくさんの人がはまったのはなぜだろう?

おそらくあれにはまった人たちは40代以上の人たちではなかろうか。

頑張ってきた自分と照らし合わせて、ちょっとすっきりしたのでは?

久々に現れた分かりやすいヒーローってところでしょうか。

「オレたちバブル入行組」が原作ですが、たしかにいました!バブルのころや、もっとまえに。正義を貫くあつ~い人たち。

あの頃、みんなの好きな言葉は、一生懸命・・努力・・根性…そんな言葉だったのでは?。

そういう私もあの頃は、「never give up」って言葉が一番好きでした。

ハラハラ、ドキドキしながら見た最終回。

正義が勝った!

いつも、何かしらモヤモヤしながら生きてる人たちが、思いっきりスカッとしたであろう最後の場面。

そして…最後の最後のあのオチは…。

みなさん、がっかりしました?

これが現実だよねって感じで、ちょっとほっとしたのは私だけでしょうか。

人生そんなにうまくいかないもんなのです(笑)。

気楽なシェアハウス。

今日は、事務所のひっこしでした。

10年以上もいた葛飾区新小岩の町から、ひと駅都心寄りの江戸川区平井に移りました。

経費節減の折、家賃を下げるための移転でしたが、駅から4・5分と今までよりも近くて、家賃の割に広くて落ち着くと評判がいいです。

いつも事務所を利用しているひきこもり経験者の人たちや、学生ボランテイアが手伝いに来てくれて、みんなでワイワイ楽しく引っ越しができました。

そこで、こんな家でシェアハウスができたら楽しいだろうなっていう話題がでました。

たとえば敷金も礼金もいらなくて、一か月単位で気楽に住んだり出たりできるシェアハウス。

学生も、フリーターも、旅人も、・・・とにかくそこには色々な人が入れ代わり立ち代わりいつもいる。

そんな気楽なシェアハウスがあったら、いいなというはなしです。

人々の意識がずいぶん変わって、「所有」だけを望むのではなくて、「共有」や「シェア」を組み入れていくそんな意識の高い人たちが増えているような気がします。

学び方、働き方そして生き方も、それぞれの価値観とともに変わっていくのでしょう。

どうしたらいいのか分かりません。

大学生の不登校の取り組みを始めてから、大学生の不登校のご相談だけでなく、専門学校生の不登校のご相談、通信制高校などを卒業した後、そのままひきこもっているというご相談がふえました。

ご本人からのご相談は1割、あとの9割は親ご様からのご相談です。

ご本人からは、このままではいけないのは分っているけど、どうにもできない自分。

どうしたらいいのか分からない辛さ。苦しさ。不安が切実に伝わってきます。

 

一方、親ご様のご相談では。

大学や専門学校に在籍しているならば、なんとか学校に行ってほしい。

どうしても無理ならば、せめてバイトでもしてほしい、それも無理ならボランテイアでもしてほしい・・・。

それも無理なら、いったいどうしたらいいのでしょうか?

こちらも切実な親心。

本人も親も、どちらもどうしたらいいのか分かりません。

あっちの世界とこっちの世界

もう、ずいぶん前の話です。

メンタルフレンドとして不登校の中学生の子供のところに訪問していた大学生の男子が、こんなことを言いました。

「こんなにもあっちの世界に居たがる子供を、こっちの世界に連れてこようとしている自分は、本当に正しいことをしているのだろうか?と、ふと思うことがあるんです。」

あっちの世界とは社会参加をしていない世界。こっちの世界とは社会参加をしている世界のことでしょう。

「人として生まれたら学校へ行って学力をつけて、同時に他者ともソツなくかかわりながら社会で生きていく力を身につけて、いずれは自立して働いて生きていきましょう。」

おそらく、こういうのが前提のこっちの世界。

おそらく、大半の人がこういうもんだと思ってるこっちの世界。

だけど、あっちの世界に住んだことのない人たちには、あっちの世界ではどんな景色が見えているのか、どんな歌が聞こえてくるのか、そしてどんな色の空気が流れているのかも知りません。

今なら、そんなことも感じてみながら、こっちの世界につれてくるのではなくて、接点を探せたらいいねと伝えたい。

考えてみたら世の中は、考え方や、価値観の違う人の集まりです。

そこでは、理解し合うこと、お互いを受け入れ合うこと、それが究極の社会参加の形かもしれません。

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