2016.5.8(日)の『ひきこもり大学 in 下町』の開催を終えて。

皆様、こんにちは。6月になりました。
年が開け、年度が変わり、時ばかりが確実に過ぎていきますね。

先月は、亀戸カメリアで『ひきこもり大学in下町』の開催があり、スタッフをさせていただきました。

(*開催日時:2016年5月8日(日)、13:00~16:00)

遠く関西から参加された方もいて驚きましたが、50名の会場が満杯。

30代、40代くらいの当事者の方が7割、あとは支援者、親、学生などでした。

こんなにたくさんの「社会的ひきこもり」の人達が集まるのは、普段あまり見ないですが、皆さんの、話したい、聞いてほしい、聞きたい、つながりたい・・・何か一つでも安心を見つけたい・・・を感じました。

一時限目の講演の後、いくつかの分科会に分かれました。

私は、ちょっと重いテーマの『ひきこもりの兄弟リスク、親亡き後どうする。』の分科会のフアシリテーターをやりました。

兄弟は、「金銭的には無理」、「近くにいて、常に生活面の面倒を見るのは無理」、「見れない」、「見ない」、「ほっとけない」。このテーマに答えは見つかりません。

不登校やひきこもりの人達に、今できる対応を個別に考えて、少しでも社会とつながっていける道すじをご一緒に考えていきたいと改めて強く思いました。

ひきこもりの人たちには、4月というのがとても高いハードルになっている。

皆様こんにちは、緑が爽やかな5月になりました。

先月は熊本・大分で大きな地震がありました。

日頃からどんな準備が必要なのだろうと真剣に考えられた事と思います。

4月は、10代の子供にとっては入学・進学の時期でした。

4月からは何とか学校へ行ってほしいと願う親の気持ちと、新しい環境の中に行けるかどうか不安でたまらない子供の気持ちが交差していました。

4月になっても動けなかった子、なんとか登校した子、それぞれの1か月が過ぎて、どちらも精一杯の気持ちで乗りこえた1か月だったと思います。

動けなかった子は、その時期が過ぎて少しだけほっとしているかもしれません。

動けた子は、とても疲れているかもしれません。

不登校や、比較的年齢の低いひきこもりの人たちには、4月というのがとても高いハードルになっているのは確かのようです。

現在、私どもの事務所には、20代~40代のひきこもっていた人たちが、パソコンや、事務作業の就労支援に来ています。

ほとんど社会的ひきこもりだった人たちです。

最初は誰とも話せず、一人でパソコンに向かっています。緊張しながら、自分と似たような人たちの会話を背中で静かに聞いています。

その内容に安心していつの間にか話の輪に入ってきます。

最近、顔を見ないなと思ったら、また、ひきこもってしまった人、バイトをし出した人、それぞれの人にそれぞれの時期があり居場所があると思います。

第三者の介入は必要な場合が多々あると思います。

皆様、こんにちは。桜が咲いて4月になりました。

進級、進学、就職と世間が動き出す季節になり、その流れがちょっとしんどいお子様、がんばってみようとしているお子様、いろいろだと思います。

先月、民間テレビで、あるひきこもり支援団体のドキュメントを放映して、ネット上で批判の声が殺到しました。

30代のひきこもりの男性を、親の承諾の元ですが、ドアをたたき壊して大声で納得させて支援施設に連れていきます。

その彼が親元を離れて集団生活をしていく中で、その団体の関連の介護や、工場などで就労につながっていく様子を放映しました。

もしかしたらこの先もずっとひきこもっていたかもしれない事を考えたら、家族としては藁をもすがる気持ちです。

でも世間的には、人権や非人道的なやり方に批判が出ました。
難しい問題です。

私たちも『トカネット』という訪問支援部門を持ち、20年近く訪問支援をして、不登校や、ひきこもりの人たちを学校や就労を含めた社会参加につなげてきました。

その経験から、第三者の介入は必要な場合が多々あると思います。

ただ、その場合、他人に会いたくないと思っている本人に対する敬意や、尊重の意を持ってゆっくりと信頼関係をつくっていく事から始める事が大切だと思っています。

安心して話せる人が近くにひとりいれば道は開けます。

皆様、こんにちは。
3月になり、少しずつですが春が近づいてきましたね。

今の時期、進学・進級の問題で、10代のお子様についてのご相談がとても多いですが、10代だけでなく、20代、30代、40代以上の人たちが、社会とつながれない、働けない、そういう状態を日々見てきおります。

家族側のご心配、本人側の気持ち、どちらもわかる立場におりますが、やはり家族以上に本人たちが、一番苦しくて、不安に思っていると思います。

自分の事だからです。

いつも思うのですが、私たちは誰にでも、どうしても嫌な事やできないことがあります。

たとえば歌が苦手な人が、無理やりカラオケに連れていかれて、みんなの前で歌えと言われても歌えないでしょうし、そういう状況に対して怯えや恐怖になってしまうと思います。

どうしても出来ないことを、やりなさい、やらないのは間違っていると、追いつめることで逆効果になってしまいます。

学校に行けない、働けない人にも、本人には訳があります。

ものすごく人が怖いのかもしれないし、全く自分を肯定できないのかもしれません。

まずは、どうしたいか、どんな事ならできるか・・・ゆっくりと聞いてあげることからだと思います。

安心して話せる人が近くにひとりいれば道は開けます。

きょうだいのリスク

ひきこもりの人達の高年齢化が言われるようになり、その親たちが70歳を超えてきた。

今後の問題として、「親なき後の兄弟の負担」がテーマになり、多方面でとりあげ始めている…、取材なども来るようになった。

高年齢化していくひきこもりの兄弟、不安定な非正規就労の兄弟、果たして親なき後、彼らの兄弟たちはその面倒をみれるのだろうか?

 

朝日新聞出版社から、今月、『きょうだいリスク』(平山亮(社会学者)、古川雅子(AERA記者)共著書)の新書が出版された。

記事の依頼を受けて、私も思う事を8ページほど書いて、本書の中に記載された。
皆に考えてもらいたいテーマです。

 

【※記載記事は、本書の47~54ページに掲載されています。】

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